阪急上新庄駅高架下。
数年前、この道を歩いて、輸出用携帯用レンズを造る工場に出勤していた。
「働いても働いても..」嫁の金使いの荒さを嘆く中国人。しょっちゅう遅刻してきて「大急ぎで来た」と言う割りには髪型、しっかりツンツンにセットされていた、天王寺は新世界在住、目に障害を持つ、めちゃくちゃ優しい奴。仕事めちゃくちゃできるのにめちゃくちゃ自己評価の低い、一番歳上の、みんなから「兄貴」と呼ばれていた、俺が社員に隠れて絵を描いている間「見張っといたる」って言ってくれた奴。「俺、競馬さえできたらええねん」とぶっきらぼうに言って、人との関わりを極力持たないように持たないようにしているが、一度心を開くとめちゃくちゃ優しい奴。「どうせクビになるんやから」な空気が工場全体に蔓延して、全くヤル気のない同僚たちを尻目に、どうせクビになるのに来る日も来る日も箒と塵取りを手に掃除してた奴。毎日、須磨から電車で通って来ていたブラジル人の女の子。
本当に色んな奴がいて、みんな、仲が良かった。そしてみんな、それぞれにそれぞれのコンプレックスみたいなものを抱えていた。俺も含めて、実に多種多様な人間がいたが、あそこで働いていた奴ら全員が共通して持っていたものは「こんなとこで働いている」という耳鳴りのような劣等感だった。
あの工場後の人生、誰一人として「成功」する奴はいないかもしれない。でも、誓って言えるのはみんな、あの時、もうちょっと自信を持って働いても良かったなということと、みんな、本当にええ奴だったということだ。
回想レンズ
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こんばんは♪♪
再び失礼いたします☆
先日お邪魔させていただいた
アリバイ会社をやっているものです^^♪
今日も楽しく
拝見させていただいています!!
相変わらず
とても素敵な
ブログですね(VvV)☆☆"
読んでいると
とても癒され元気をもらえます♪
また覗かせていただきます!!
明日もきっと
ハッピーな1日になりますように☆彡