大阪在住のうたうたい&絵描き&詩人 和田一憩(わだいっけい)のブログです。最新情報も随時配信していますので要チェック!!です。 携帯サイトはコチラ

リルケ

俺は本というものをほとんど読まない。というのは以前にも申し上げた通りで、俺は本当に「読書」なる崇高なことをほとんどしないし、してこなかったし、あまり好きじゃない。「じゃ、嫌いか?大嫌いか?」と言われるとそれはそれでまた違うんだけど、とにかく、ね。

中でも「古典」とか、それこそ「古典の名作」とか言われているものに対しては自分でもびっくりするくらい自分は興味が持てない。回りくどいとしか思えない固い文体が生理的に苦手だし、いわゆる「風景描写」がちっとも頭に入ってこず、読んでいてただただ面倒臭い。

ただ、そんな古典嫌いの俺にも、古典と呼ばれる書物にも関わらず愛読したものがごく稀にではあるが幾つかあって、そのうちの一冊がリルケという人の『若き詩人への手紙』というやつだったりする。これはとある無名の詩人が尊敬する詩人リルケに幾度となく「自分はどうすれば良いのでしょうか?」的な手紙を送って、それに対してリルケが返事として送ったその都度の手紙の内容を一冊の本として纏めたものなのだが、俺はどういうわけだか昔からこの本が好きで、愛読して、かなり感銘を受けたのである。

中でも俺が特に感銘を受けたのが、若き詩人が自作の詩をリルケに送り、その感想を乞う場面で、リルケはその手紙に対して自身の手紙の中でこう答えるのである。「他人に自分の作品の良し悪しを問うようなことはしないでください―中略―もしあなたが詩を書かねば生きていけないと言い切れるのであれば詩を書き続けてください。でも、詩を書かなくても生きていけるというのであれば直ちに詩を書くことをやめてください」





俺はこのリルケの言葉をずっと大切にしてきたし、忘れたことがない。そして、このリルケの言葉を知った上でもなお、自分は「やりたい」と思い続けている。

間違いないはずなんです。この道。

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プロフィール

いっけい

ビートルズ好きの両親の元、ビートルズを子守唄に育ち物心が付く前から音楽に慣れ親しむ。
学生時代からいくつかのバンドを結成し関西を中心にライブに明け暮れる。
現在はソロでの音楽活動に加えイラストも手掛けるマルチアーティストとして活動の幅を広げている。

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