カート将軍とニルヴァーナ。
彼らは一憩旗揚げ時からの忠臣であり、その歴史と功績はビートルズ、ストーンズに次ぐものであったが、素行にやや問題があり、問題発言、ネガティブな思想、自虐的行為の類が絶えず、時に目を覆うばかりであったので、一憩の虎選考からいつも洩れてしまっていた。が、その実力、勇猛果敢な働きっぷりはすでに天下に轟いていたし、一憩もそれは痛いほどに認めているところであった。が、やはり素行が...なのであった。
「我が君。今、この国家存亡の局面においてもなお、素行素行などと言っておるのは極めて稚拙。拙者の、そして今まで拙者に付き従い、共に我が君の為、命を省みず戦って参りましたこの両名の自尊心というものを我が君、あなたはどう考えておられるのか。それとも、そもそも我々武人には自尊心など持ち得無いであろうとのお考えか!」カート将軍は溜まりに溜まった不満を爆発させるかのように訴えた。
「これ!少し言葉が過ぎるぞ!」カート将軍の背後にいた小田和正という文官が口を挟んだが、刹那、和正の背後にいたイギーポップ将軍が「御免!」と一喝、これを切り捨て、宮外へと引き摺りだした。
〈続く〉
歴史小説・散獄志(其の弐)
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